
スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ

スイス上院は17日、超富裕層の相続に相続税を課し環境保護の財源にする案を否決した。

おすすめの記事
「スイスのメディアが報じた日本のニュース」ニュースレター登録
全州議会(上院)は同じ趣旨を盛り込んだ憲法改正案も同日否決した。国民議会(下院)もすでに否決しており、社会民主党青年部(JUSO)が提起したこのイニシアチブ(国民発議)は、政府・議会の対案なしに国民投票にかけられることになる。
上院では反対36票、賛成7票、棄権1票だった。JUSOは価額5千万フラン(約88億円)の相続財産に対し50%の相続税を課すことを提案している。税収は連邦・州に振り分けられ、環境保護に充てる。
イニシアチブは国外移住など脱税への対策も盛り込んでいる。国民投票で可決されれば即発効するという項目は、早くも移住をめぐる論争を引き起こしている。

おすすめの記事
超富裕層への相続税50%案 スイスからの富裕層流出招く?
独語からの翻訳:ムートゥ朋子
ニュース

JTI基準に準拠
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。